防災対策

「避難指示」と「避難勧告」の違い。災害時に緊急度が高い警報は?

台風や洪水などの災害時、以下の言葉を耳にしたことがありませんか?

災害時に耳にする4つの用語
  1. 特別警報
  2. 避難指示
  3. 避難勧告
  4. 避難準備

「避難準備」は緊急度が低そう、「特別警報」の緊急度が高そうなのは、言葉のイメージからなんとなく想像がつきますよね。

パッと見で判断がつかないのは、「避難勧告」と「避難指示」の2つ。どちらの方が緊急度が高いでしょうか?

この記事では、「特別警報」「避難指示」「避難勧告」「避難注意」の違いと緊急度を解説します。

警報・避難情報の種類と緊急度

特別警報は気象庁が、避難指示・避難勧告・避難準備は地方自治体がそれぞれ発令します。

どちらも津波・台風・洪水・土砂災害・噴火といった災害時、被害が発生する可能性を伝えて避難をうながすものです。

それぞれの警報の緊急度は以下の通りです。

それぞれの警報の緊急度
  1. 特別警報(緊急度:最大)
  2. 避難指示(緊急度:高)
  3. 避難勧告(緊急度:中)
  4. 避難準備(緊急度:低)

正常化バイアスとは?

人間の心理は不思議なもので、特別警報や避難指示が出ていても、

私は大丈夫!
たいしたことないでしょ?

と思ってしまいがち。でも、これは大変危険な考え方です。

この自分だけは大丈夫だと思ってしまうことを、正常化バイアスと言います。

正常化バイアスとは?
  • 自然災害など自分に被害がおよぶ可能性が高い状況であっても、いつもと同じ日常生活における延長上の出来事としてとらえてしまう心理状態のこと。
  • 自分にとって都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫」「まだ大丈夫」「この場所は問題ない」と危険な状況を過小評価してしまい、逃げ遅れの原因となります。

いつの間にか危険が増大して逃げるに逃げられず取り残されていた・・・なんて事態にならないように、自分と家族の安全を第一に考えて早め早めに行動しましょう。

タイガ
タイガ
石橋を叩きすぎるぐらいの気持ちでちょうどいいですよ。

災害時に備えた事前準備

災害時に備えた事前準備

大前提として、事前に避難行動をイメージし、準備しておくことが大切です。

避難が必要になってからではなく、平常時に行うようにしてください。

災害時に備えた事前準備
  1. 自治体のハザードマップを確認。
  2. 避難所・避難場所・津波避難ビルの場所を把握。
  3. 非常時持ち出し袋の準備・確認。

1.ハザードマップの確認

地方自治体が策定したハザードマップが、区や市町村のホームページで公開されています。

災害時は迅速な決断・避難が必要ですので、ハザードマップを見て自宅・学校・職場など長時間滞在するエリアにどんな災害が発生する可能性が高いかを確認しておきましょう。

事前に危険を把握しておかないと、緊急時に的確な判断ができなくなります。

ハザードマップで確認すること
  • 沿岸部:津波・洪水の危険性と浸水予想深度。
  • 山間部:土砂災害に対する警戒の必要性。
  • 河川の近く:洪水の可能性と予想浸水深度を確認。
  • 活火山の近く:噴火の影響度。
  • 地震:震源地別の最大予想震度を確認。

2.避難所・避難場所・津波避難ビルの場所を把握

津波・風水害の危険があるときは、津波避難ビルや頑丈な鉄筋コンクリートでできた建物のできるだけ高い場所に避難しましょう。

避難場所の確認方法はこちらの記事にどうぞ。

地震前に場所を要チェック!避難所・一時避難場所・津波避難ビルなどの調べ方地震などの災害前に調べておきたい避難所・一時避難場所・広域避難場所・津波避難ビルといった緊急時の避難場所の調べ方を紹介。...

3.非常時持ち出し袋の準備・確認

非常時持ち出し袋をつくるのにはある程度時間がかかります。避難情報が出てから荷造りしていては遅いため、普段から用意しておくようにしましょう。

非常持ち出し袋の準備はこちらの記事にどうぞ。

地震前に準備したい非常持ち出し品リスト。避難所で役立つグッズ一覧地震前に自宅に準備したい非常持ち出し品リストを紹介。...

1.特別警報(緊急度:最大)

大至急避難や対策が必要な状態。

特別警報は気象庁が平成25年より運用されている用語で、数十年に一度の大雨・台風などによる重大な災害が発生する恐れが著しく高まっている場合に、気象庁が最大限の警戒を呼びかけるものです。

特別警報が発表された場合、ただちに自身の命を守る行動を取る必要があります。

特別警報のイメージ引用:気象庁「特別警報について」

特別警報の発表基準
  1. 大雨特別警報1:台風や集中豪雨により数十年に一度の降雨量が予想される場合。
  2. 大雨特別警報2:数十年に一度の強さの台風・温帯低気圧により大雨が予想される場合。
  3. 暴風・高潮・波浪警報:数十年に一度の強さの台風・温帯低気圧により、暴風・高潮・高波が予想される場合。
  4. 暴風雪警報:数十年に一度の強さの台風・温帯低気圧により、雪を伴う暴風が予想される場合。
  5. 大雪警報:数十年に一度となる降雪量が予想される大雪の場合。
  6. 地震特別警報:震度6弱以上の地震が怒った場合に適用。
  7. 噴火特別警報:居住地域に影響が及ぶ大きな噴石や火砕流等のおそれが大きい場合。
  8. 大津波特別警報:内陸まで影響が及ぶ3メートルを超える大津波のおそれが大きい場合。

避難行動の例として、大雨・噴火・津波・地震の4パターンが例として紹介されています。

特別警報・ケース別行動
  • 大雨の場合:地元市町村の避難情報に従って適切な行動を開始。
  • 噴火の場合:警戒が必要な範囲外への避難・避難準備を開始。
  • 津波の場合:ただちに高台や津波避難ビルなど安全な場所へ避難。
  • 地震の場合:震度6弱以上。身を守る行動を取ります。

大雨・台風による特別警報は、地方自治体による避難勧告や避難指示が出ている可能性が高いです。早め早めの避難を心がけましょう。

2.避難指示(緊急度:高)

2.避難指示(緊急度:高)

直ちに避難が必要な状態です。

避難勧告よりも状況が悪化し、人的被害の危険性が非常に高まった状態の時に発表されます。

避難指示が出た場合、避難場所など安全な場所へ緊急に避難しなくてはいけません。

すでに浸水がはじまっているなど、避難所への移動がかえって命の危険がおよぼす状況であれば、次善策として近く場所や自宅内のより安全な場所に避難するようにしましょう。

避難所以外で安全な場所の例
  • 津波・洪水:最上階が浸水しない建物、川沿いでない建物など
  • 土砂災害:上層階の部屋、山からできるだけ離れた部屋など

3.避難勧告(緊急度:中)

3.避難勧告(緊急度:中)

速やかに避難場所へ避難をする必要がある状態です。

災害によって被害が予想され、人的被害が発生する可能性が高まった状態。一刻も早く指定された安全な場所に避難する必要があります。

避難指示と同様に、避難することで逆に危険がおよぶ場合は、自宅内のより安全な場所に避難するようにしましょう。

4.避難準備・高齢者等避難開始(緊急度:低)

4.避難準備・高齢者等避難開始(緊急度:低)

状況によって避難勧告や避難指示に発展することが予想される状態。

特に避難に時間が要するご高齢の方・障害のある人・乳幼児とその保護者を中心に、早めの避難を呼びかけるものです。

避難するタイミング

避難するタイミング

警報は発令されていなくても、身の危険を感じる場合は避難を開始する必要があります。

避難するタイミング
  • 市区町村から特別警報・避難指示・避難勧告が出た場合。
  • 大津波警報・津波警報・津波注意報が発表された場合。
  • 建物が倒壊するおそれがある場合。
  • 土砂災害のおそれがある場合。
    ※斜面から水が流れる・小石が落ちてくる等。
  • 近隣で火災が発生して延焼のおそれがある場合。
  • 自宅で火災が発生し、火が天井まで燃え広がるなど自力消火が困難な場合。
  • 危険物が爆発するおそれがある場合。

まとめ

いかがでしたか?

この記事では、「特別警報」「避難指示」「避難勧告」「避難注意」の違いと緊急度を解説しました。

避難勧告より避難指示の方が緊急度が高いのは、意外だったのではないでしょうか?

正常化バイアスに惑わされず、何はともあれ自身と家族の安全を最優先して正しい避難行動を行うようにしたいものですね。

少しでもお役に立てば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。

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